Cluster or Grid

IT業界で言われるところのクラスタもグリッドも、ある処理を疎結合された複数仮想計算機上で処理させる方法、概念、設計や思想の事です。
分散コンピューティングの塊や仮想インフラストラクチャ(:これもまた意味不明かな)を表現する方法の一つで微妙にニュアンスが違うってだけとも言えます。複数仮想計算機は仮想マシンと言い換えても良いです。
物理的な結合の度合いが分散コンピューティングという表現よりも、グリッドは疎で、クラスタは密な表現として使われる事が多いですが、そもそも分散コンピューティングの塊を表しているだけに過ぎないので、イメージとしては通常

したいこと

したいことが提供されているソフトウエアのサービス(曖昧ですいません)

(分散コンピューティング)

グリッド

(分散コンピューティング)

クラスタ

(分散コンピューティング)

となります。

じゃぁクラスタとグリッドとの違いはと言えば、私としては、たった 2つを繋いだだけでクラスタと言えるところ以外は明確ではない。グリッドと表現する場合は、たった 2つを繋げる位のことでは無いはずです。

昔は 2つ繋いだだけでクラスタと言うのもはばかれたはず(私にしてみれば、たかが2台でしか構成していないクラスタを声高にクラスタと言われるのは違和感があります)なんですけど、今は 2つでしか構成できなくてもクラスタリング・ソフトウエアだのクラスタ・ウエアと名乗る製品が世に溢れています。まぁグリッドでも同じかもしれませんけど、そんなのグリッドという言葉で想像される世界とは大きく異なるでしょう。まぁ捉え方の違いとか言ってしまえばそれまでですけどね。
こういう背景があるので、グリッドの要素にクラスタがあることはあっても、逆はあまり無いとも言えます。クラスタの要素がグリッドになるのは、クラスタの要素の使われ方がグリッドであるということになるか、そもそも全く同列に並べられない要素の組み合わせを話す時になります。

グリッドの要素にクラスタがある例としては、「3つのコンピュータ上に 5つの仮想マシンがあって、それらが 2つのクラスタとして 3ノードと 2ノードに分割して構成されており、サービスAを提供するためにグリッドとしては全てのノードが使用されますが、サービスBを提供するグリッドとしては 3台のみ使用可能になっています」とか。この例でグリッドとクラスタを入れ替えてみると、成り立たない文章になります。

ちなみに、そもそも全く同列に並べられない要素の組み合わせを話す例としては、

したいこと

したいことが提供されているサービス(ファイル共有サービス)

クラスタ(ファイル共有サービスを提供するOSの塊)

グリッド(ファイルが配置されるストレージの塊)

こんなのもありますけどね。

意味通じますかねぇ、これで。
内容は、大筋としては
http://www.atmarkit.co.jp/news/200311/07/gartner23.html

http://www.kurikiyo.com/mt/archives/2004/12/post_1.html
の補足みたいなもの。
注意しなければならないのは
http://blogs.itmedia.co.jp/kurikiyo/2005/07/post_c89e.html
http://blogs.itmedia.co.jp/kurikiyo/2005/07/post_cd80.html
など。(希釈化(Dilution)という言葉は、初めて知りました...)
ちなみに http://www.cluster-edge.net/ は、全く関係無い。