honeyee.com |Web Magazine「ハニカム」h._Archives/Blog>Tsuyoshi Takashiro_blog TITLE: 特別講義。

(メンタル面について)プロとしてクリエイティブな日々を送るということは、
褒められることよりも、けなされる事が多くなります。
あなたやあなたの作ったものを好きな人もいれば、嫌いな人もいる。
そんなことは、当たり前。
しかし、自分の人生は自分だけのものです。
自分な好きなことを、信じて、そして楽しんで進んでください。

(タイムスケールについて)これは恐らくですが、
自分が納得いき、そこそこの評価を受ける作品ができるまで、
最低二十年はかかると思います。
それまで、駄作でも何でも作り続けてください。
それ以外ありません。
逆説的ですが、早咲きすると、後で苦労します。
成功体験に引きずられますので、まったく違うことをすることをお勧めします。

(個人とチームについて)現在、あらゆるクリエイティブ・ワークは、
個人ではなく、チームで行われています。
たった筆一本で作品が書ける文芸作家も編集者とともに共同作業し、
レストラン・シェフなども、30人態勢のところも少なくありません。
チームとの信頼やチーム・ビルディングは、クリエイティブに不可欠です。

(収入について)この仕事でプロとして収入を得たいのであれば、
ビジネス面での勉強やパートナーは不可欠です。
いまや作家と呼ばれる様々な人々の50%の時間や労力は、
良し悪しではなく、そちらへ使わねばならない時代になってきました。
バランスは、とても重要です。

(批評について)
例えどんなに酷評されても、素晴らしい批評家の批評には耳を傾けるべきです。
必ずあなたのためになります。
時には、批評ではなくただの批判もありますが、
そうしなければ、自分自身が成り立たない人も世の中にはいるのです。
逆に言えば、どんなに苦境でも、他人を批判して自己を形成してはいけません。
本来の自分を見失ってしまい、良い作品や人を見逃します。

(プレゼンテーションについて)
同じように、プレゼンテーションも勉強しなくてはなりません。
僕は日本では自己顕示欲が強い方だと思ってますが、
ロンドンやニューヨークに行くと、自分が華奢なのに驚きます。
僕も含め、日本と日本人のプレゼンテーション力の低さを身を持って知りました。
中国人もロシア人もブラジル人も中東の人も、勿論イギリス人もアメリカ人も、
世界の国々や人々の、自己顕示欲というか、プレゼン・パワーは、本当に勉強になります。

(最後に)そして、あらゆる可能性は、世界に広がっています。
あなたの目の前の人や、あなたの周りの人があなたを認めなくても、
世界には、必ずあなたを必要としている人がいる。
そして、その人と会うことは、可能な時代に僕らは生きている。
この21世紀は、あらゆる場所に行き、あらゆる人々と会うことは、あらゆる可能性の追求なのです。
いま僕がこうしてロンドンにいるように。

あの人にはまだ出会えてないな。

そうか、まだまだじゃないか。